「私はずっと拓也と一緒に居たいの」 鼻の奥が、つぅんとした。 「俺もずっと一緒に居たい」 拓也は私を抱き締めてくれた。 「俺の血をあげる」 涙が溢れる。 拓也は私のてから小瓶を取り、人差し指の腹を貝殻で切って、小瓶に3滴入れた。 その光景を大きな魚影が見ていたなんて知らなかった。 私は拓也から小瓶を受け取り、北の海を目指した。 北へ進むにつれて冷たい海が素肌に刺さる。