「えっ!?」 拓也は暗いオレンジの海に視線を巡らす。 「実はね…私、政略結婚させられちゃうんだ」 優しく私を見ていた目は、驚きの色を見せた。 「じゃ、じゃぁ…俺等これで終わり……?」 細い眉が寄り、悲しい顔で私を見つめる。 私は首を思いっきり左右に振った。 「そんな顔しないで…。一緒に居られる方法が一つだけあるの」 拓也の頬に手を添えた。 「マジでか!?」