「私は拓也が好きなのっ!!それでも結婚しろって言うなら私は出て行く!!」 「ソフィアっ!!」 私はお父様の言葉なんか聞かずに部屋を出た。 多分何処に逃げてもニーニルが後を付けてくるに違いない。 何処に行っても居場所を知られてしまう。 私はまずこの城から逃げるより、ニーニルの目から逃れる方法を考えた。 ニーニルは魚。 きっと海の何処に居ても見つかってしまう。 陸に逃げられたら…そうしたら見つからない。 でも私は人魚だから魚と一緒で海を出ることは出来ない。