バターのような夕日は、あっという間に海に溶けてしまった。 その頃にはある場所に到着していた。 崖から少し離れた沖に位置する小島。 その小島の内側の洞窟がある場所、俺らの目的地だった。 いつも居る砂浜から小さく見えていた小島。 一度海に潜ってからでないと入り口が無い。 小島の内部が空洞になっているドーム型の洞窟。 木の太い根がいくつも絡まり合い、天井部分を覆っていた。