その小さな水溜りの底には真珠が沈んでいた。 そして真珠の周りを青い小魚が泳いでいた。 波で流され、閉じ込められてしまったようだ。 俺は手で小魚をすくい、広い海へと帰してあげる。 それから真珠と竿を持って砂浜へ上がった。 潮風が海水に濡れた体を冷やす。 今の俺には、火照った体を冷ますのに丁度いい。