おっ…押し倒したって……


確かに背中に感じる柔らかいソファーの感触


「ひ、輝くん…ど、どうしちゃったの…?」



「何が?」



冷たく低い声があたしの耳に届く



やっぱりいつもと様子が変


「なんか様子が変だよ…?ちょ、調子でも……」



「ふっ…お前バカ?」


「……は?」



今、バカと言われました?


しかも言ったのはあたしに覆い被さっている輝くんで…言われたのはあたしっ!?



「普通、ここまで見ちゃったら気づくだろ?」



「き…気づくって……」



怪しい笑みがあたしを見下ろす



「お前が惚れてた王子様は作り物の俺だった…って」