「さっ。花梨も居なくなったし、話そうか。井之上」 「っ……」 口調はゆっくりで柔らかいのに、背筋が伸びるような気がした 「綾香っていうお前の妹…「……は?」 花梨の話しをするのかと思っていた俺の耳に届いたのは、綾香の名前だった 「なんで俺が知ってるのか?って顔だね。」 無表情でたんたんと話す 「調べさせて貰ったんだ。勝手にね。」 「なっ!」 調べるって…なんでっ…… 「って言っても橘綾香を調べたわけじゃないんだけど…」 「は?」