・・・しばらくして、彼女がこっちを見た。 真剣なまなざしで。 「・・・あなたは、聞かないのね」 「え?」 「さっきの人の事・・・」 悲しみと安堵と緊張が混じったような表情をわたしに向ける。 そんな彼女は今までにないくらい弱々しくて。 「聞かないよ。1m未満にまだなってないもの!」 下手なくらい元気に言ってみた。 すると高浪さんは少しだけ笑みをこぼして、何か言った。 聞き取れなかったので、何?と聞き返すと何でもないわ、とはぐらかされた。