父の13回忌のとき

私はまた余計なことを


母に言ってしまった。


「このごろ

父さんの夢をよく見るんだけど


父さんが迎えにくる夢を母さんは見る?」



さすがに自分がみた内容は

話しなかったけど



「はやく迎えにくるように

言っといてちょうだい」


実際母は

朝晩と仏壇に向いお経をとなえ


父に早く迎えにこいと願っていた。

仏壇の前の畳に

母の膝から下のあと


正座した後を

くっきりのこした。



朝晩と父にお経を唱えながらも

父に

「あなたが迎えに来て」と



伝えていたようだ。