父が亡くなってから

父に会いにいったことがある。




こいつおかしいんじゃないか?

と思うだろうけど。



はじめての時は

あの世の大きなお寺にいた。


ここで修行しているんやと。

大きな柱にもたれていた。

「おう、きたんか」


休憩中という父が急に正座した。


白い細かい石の上

数人の高貴なお坊さんたちが

じゃり、じゃりと音をたてて

行列しながら通っていった。



父が

「修行がはじまるから、そろそろ帰れよ」

とたちあがりどこかへいったところで

現実にもどった。


ずっとこのお寺にいるわけでなく

修行をして


上の位になりながら



住む場所を移動しているようだ。