長い廊下に続く扉の手前で


「K子をどうすっかねえ」


あ~らあたし?
あの赤ちゃん??


どうやら
病院の廊下を母親に抱かれて天井の光をみていたらしい。



ええっ?

幽体離脱?

それとも前世?

過去?現世?

夢?



偶然通りかかった看護婦に


「ここからは赤ちゃんを連れて行かないほうがいいですよ」


といわれた母。



誰かに

「病室へは交代で行っかあ」

「ほな先いっといで」

「大丈夫かいね」

「いくまっし、いくまっし」

「ほしたら、待っといてえね」

「あとからくるし」



なんだ、なんだ??

上からみているあたしは何歳なんだ??



リアルにこのときの事を覚えている。