「確かにな。

じゃあ…」

瑠都はそう言って、犬に頭をつけた。


そして、何かを小声で告げると犬は大人しく離れた。


「へぇ…やるわね。」

犬は瑠都に擦り寄っている。


「何したの?」


「落ち着かせて噛みつくのは良いことかどうか考えさせただけだ。」


「はっ!!そんなまどろっこしいことを?

操ればいいじゃない!!」


「動物とは仲良くするものであって、操るものじゃない…!!」


「しょせん動物なんてただの駒よ、駒!!

私の手足となって動けばいいの。

自我の意識なんていらないわ。反抗するかもしれないしね。」

カーサは高らかな声で笑った。