「ここに来るのも久しぶりだな…」
「確かに。」
私達は警視総監室にいる。
「総監、ちょっと模様替えしました?」
「わかるかい?」
総監が誇らしげに胸を張る。
「…そんなに誇れることでもないですけどね。」
「模様替えくらい誰でもやるし…」
「ま、そんなことはどうでもいいから、何かお話があるんでしょう?」
総監は、心と弥生の攻撃にいじけていた。
咳払いをしてから、私達にソファーに座るよう促す。
「さて…GQの諸君には、そろそろ後任を作ってもらおうと思ってね。」
「……総監、私達は辞めないと言いましたよね?」
「ああ、わかっているよ。だが、辞めないにしろ、辞めるにしろ、後任は作ってもらわないと困るんだよ。
君達の連携は素晴らしい。だからこそ、誰かが怪我をして穴を開けてしまったって時に、穴を塞がないまま現場に出るのはマズイだろう?
穴が空いているというのは歯車が欠けてしまうようなものだ。」
「…確かに、そういう視点では後任は必要ですね。
それにシュンを捕えたら辞めるかもしれないし…」
「心は辞めるの?」



