「明日検査あるから。どっかふらふらしないでね。」


「はいはい。由音はお母さんみたいだね」


「あ、お母さんとお父さん、ロンドンに行ったから。」


「写真展?」


「そっ。二週間だって。

言っておくけど、ちゃんとお見舞い来てたからね?お姉ちゃんは寝てたけど…


じゃあ私帰る。ちゃんと安静にしてるんだよ。」


「もう治ったって。」


「信用できません。」

由音はキッと睨みながら病室を出て行った。


「………あー暇…」

私はベッドに寝転び、窓に目を向ける。


夕日が眩しかった。


「シュン…絶対に捕まえてみせる…‼」


そして、目を閉じた…