特別機関『GQ』!!

どぉぉぉぉぉん‼

私は一回転してから、床に着地する。


「何で…」


「………。」

床に勢いよく落ちたシュンは無言のまま立ちあがった。

彼は移動をしなかった。


その気になれば落ちる最中にでも安全なところに移動できたはずだ。

なのになぜ…

シュンは黙ったまま口元を荒々しく拭いた。


赤い線がつく。

「…その手袋も汚れたわね。しかもあなた自身の血で。」


「…正直、想定外ですね。」


「あなたの瞬間移動の能力…何か条件があるみたいね。」


「教えると思いますか?」


「はなから期待してないわよ。」

私は頭をがしがしと掻いた。