「ああ、あの方には今、K様のお部屋に…」
「なぜ…?」
「…K様のご希望です。
ご安心を、手荒なことはしていませんから。」
「当たり前よ。
さあ、さっさと返してもらって帰らせてもらう。お腹が空いたの。」
「それは大変ですね。じゃあ早く済ませましょう。」
シュンはにっこり笑って、手に白い手袋をはめた。
「血が手にかかるのは、嫌いなんでね。」
そう言ってシュンは
消えた。
体に痛みが走る。
「がはっ」
気づくとシュンは私の懐に入り込んでいて、隙だらけだった私は、彼のみぞおちをもろに食らってしまった。
吹っ飛ばされ、壁に体をぶつける。
目の前にはシュンがいて、私は首を片手で締められていた。