取っ手を持つ手が震えた。


「…純、あなただけじゃない。

私も、弥生も、瑠都も、それ相応の覚悟を持って進んできた。」


「しっかりして‼シュンはあなたが倒さなきゃ‼」


「速水、お前なら平気だろ。

しっかりしろよ、お悩み解決部の部長さん‼」

皆は私の不安を感じ取り、背中を押す。


私はもう一度覚悟を決めることができた。


《待ってて…ことは…》

深呼吸をして、取っ手に力を込める。


「行くよ、みんな。」


「ええ。」


「うん。」


「おう。」


扉をゆっくり開いた。


「…ようこそ、早かったですね」


そこには、柔らかい笑みを浮かべるシュンがいた―――。