「……だからか…!!」
弥生はエンティの元に近づいていく。
「自然の物を引き寄せるこの技…『引来』とでも名付けようかしら。」
そして、落ちている銃を遠くへ蹴り飛ばした。
「鉄は…確かに自然の物で作られているな…」
「ええ。私も気づけてよかった。
そう考えれば、この世の中にあるものは、ほとんど自然で作られてるわね。
化学の薬品だって、自然から……
ね?」
空には灰色の雲が広がっている。
「はい、これ持って〜」
弥生はエンティに義手を持たせた。
外で雷が落ちる。
「キャァァァァ!!」
私と心が悲鳴を上げた直後
「や、やめろぉ!!」
エンティの痛烈な声が響いた。



