「初音!」 「響!」 オレの声で初音と二人の男が振り向く。 初音はうっすらと目に涙をためて、驚いた顔でオレを見た。 「何だよ、お前……」 一人の男が初音を放し、オレに食いかかってきた。 あーめんどくせぇ……。 「こいつの連れだけど?」 「あ? これから遊ぶ約束してるんだよねー帰ってくんない?」 「悪いね……オレ、先約だから……」 そう言って、オレはムリヤリ初音を引き寄せた。