「響、ここでいいから」 初音ん家の玄関の前でオレたちは向かい合う。 近いのもいいけど、近すぎるのも何か物足りない。 もうちょっと二人で話しながら歩きたいよなぁ……って、オレは乙女か。 「じゃぁ、明日は……」 「あら、初音……え? 響くん?」 急に玄関が開いて、初音のお母さんが出てきた。