「おう」 「初音のこと、心配? ごめんね~付き合い始めてすぐに初音のこと、借りちゃって……」 「本当だよ……てか、虹羽、オレが行くまで初音と一緒にいろよ?」 駅に一人で初音を待たせるには抵抗がある。 嫌な思い出がよみがえる。 「うそ。迎えに来るの? 響くん、紳士じゃん!」 電話の向こうで虹羽がケラケラ笑う。