「初音のこと、泣かせたら殴りに行くからね!」 そう、初音に聞こえないように耳元で囁く。 「分かってるよ」 そんなやさしい響くんの声にわたしはギョッとした。 こんなやさしい声、出す奴だっけ? そんなわたしを見てニヤリとする響くん。 お互い様だな……わたしはそう思いながら教室を後にした――。