「……でも……あの日……駅前で響がわたしのこと、助けてくれたでしょ? 本当、あの時はうれしかった。あの日から……響の事、気になってて……」 そう。 あそこで響がわたしのこと、助けてくれなかったら……。 わたしは響の事、嫌いなままだった。 「でも……響はわたしのこと、嫌ってるのも知ってたし、だから…… 響がわたしのこと、好きって思っててくれてるなんて……」 夢にも思わなかったことで……。 「……オレも同じ時期だよ。初音のこと、気になり始めたの」 「えっ?」