――きっといいことあるって、一番前でも。 オレは虹羽のその声を聞き逃さなかった。 2学期初めの席替え。 今ままでの席が、一番後ろだったこともあり、これほどっていいほど心地よかった。 新学期に担任が席替えは学期ごとにするという。 この長い2学期を乗り越える為には、真ん中より後! そうじゃないとオレは落ち着かないのも自分で分かっていた。 でも、くじで引いた席は大ハズレの一番前。 一瞬、目の前が真っ暗になる。