わがまま? わたし、その言葉に引っかかりながらもさらに響を傷つけるような言葉しか出てこなかった。 ――こっちだって。怖がりだし、一人じゃ何もできないしね。男だなんて思えないよ! そう。この一言だった。 ――男だなんて思えない―― この言葉で響を相当、傷つけてしまった。 それ以来、響がわたしに話しかけることも、笑いかける事もなかった。