If not...






「ホープの願い、叶える!」






ホープは耳を疑った。




「えっ?」




「神様、ホープ許してあげて。」




子供は両手を組んで祈り始めた。

ホープは慌てて止める。




「ちょ、ちょっと待って!そんなことしたら、貴方の願いは叶わないのよ!?」




「うん。でも、ホープの願い、ホープ以外叶えられない。お金なら稼げる。」




「でも…!」




「ホープ今までいっぱい願い叶えてきた。そうでしょ?」




「そう…だけど…。」




「じゃあ、今度はホープが叶えてもらう番!」




そう言って、子供は満面の笑みになるのだった。



ホープは言葉が出なかった。


どうして人間は、こんなに自分以外に優しく出来るのだろう?

時には自分を犠牲にしてまで…