電車に乗って帰宅する涼太の顔には、いつもの様な浮わついた笑みはなかった…


その涼太の姿を、いつも一緒になる乗客は心配そうに見つめていた。


「一体どうすれば良いんだ…

俺に文才なんてあるハズがない。
そんな事は自分でも分かっている…

それでも、俺はケータイ小説を書くしかないんだ。
俺はどうしてもシャコに会いたい…」

涼太はボソリと呟くと、シャコのホームページを開いた。



涼太の目に、シャコの明るいホームページのトップ画面が写る…


「このまま届かないのか…
やはり、ケータイ小説家に恋しても、どうする事もできないのか」


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