この日から、涼太のケータイ小説家としての人生が始まった。

締め切りまであと1ヶ月余り…
果たして完成するのだろうか?


募集内容は、短編20ページ以上、長編は200ページ以上となっていた。

当然、文才の無い涼太に長編は無理だ。
とにかく、20ページ以上書いて応募規定はクリアしないといけない…



涼太は休憩時間も授業中も、ずっと携帯電話を片手に小説を書いていた。

そして放課後…


「孝志!!」

涼太はホームルームが終わると同時に、孝志に声を掛けた。


「何だ涼太…
目が少女漫画みたいに、キラキラ輝いているぞ?」


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