翌日…
駅から学校に行く途中の道で、涼太はヨロヨロと歩く孝志を見付けた。

涼太はその後ろ姿に走って追い付き、肩を叩きながら声を掛けた。



「おっす、孝志!!」


「お、おう涼太…」

孝志は朝方まで格闘ゲームに熱中し、見事に寝不足だった…

孝志の耳には、ゲームの音が幻聴となって鳴り響いていた。



「なぁ孝志…
どうやった、らシャコに近付けると思う?」


「ん…?
まず名前を登録するんだ。
それからキャラクターを選んで、得意技を決めてだな…」


涼太は少し首を傾げたが、すぐに気が付いた。

「あーっ!!
そうか、そうだな。
でも、俺はもうケータイ小説サイトに登録してるぞ?

得意技って…
俺にジャンルを決めて、小説を書けっていう事か?」


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