「あの…
お客様、店内でグルグル回られると他のお客様にご迷惑なので」


「あ…」



とりあえず気を取り直し、パッケージの裏を見ると…


"重ね録りに強い!!"
"画像がブレないっ
当社比120%UP!!"

と書いてあったので、当社の製品がどんな物か分からないが、これに決めた。



涼太はレジで精算を済ませると、猛スピードで帰宅した。

そして、自分の部屋にバタバタと上がると、買ってきたビデオテープのパッケージを開け本体を取り出した。


涼太にはまだ、大きな仕事が残っていたのだ。

そう、ビデオテープのタイトル書きだ!!



涼太の脳裏に、過去の出来事が悪夢の様に蘇る…

以前タイトルを書いていなくて、録画番組を見ようとしたら…


"歌謡曲100選"
になっていた事があったのだ。


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