ケータイ小説作家に恋をしました。


涼太はすぐに、ある晴れた昼下がり市場に続く道を運ばれる子牛状態で、引っ越し先へと連行された。



その現場は、古いマンションの7階…


「さぁ始めるぞ!!」

その言葉に周囲を見渡すが、大事な物が見当たらない…


「あ、あの…
エレベーターは…?」

黄色い軍手の人が、怪しげな体操をしながら、リズムカルに答えた。

「な、な、な、な~い♪
だから、大切な人には電話しとけよっ」


げっ……



実際に引っ越し作業を始めると、本当に遺言を書いておけば良かったと後悔するほどだった。


7階から階段で荷物を運び出す事は、想像を絶した…
巨大冷蔵庫、おまけにピアノまであった。



作業開始から4時間後に、ようやく搬出が完了した。

もう、変装用のマスクなんかしていられない…
足はガクガク、手はプルプル震えていた。


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