会場をあとにして廊下を歩く涼太の背後から、スゴい勢いで足音が近付いてきた。


そして…


ガン!!


涼太の後頭部に衝撃が走り、廊下に前のめりに倒れ込んだ。


「げっ…シャコ」


振り返ると、そこには仁王立ちのシャコの姿があった。

怒っているのか
泣いているのか


「今仕事中だから、あとでメールする!!」



俺の書いたストーリーは、シャコだけに捧げたものだ。

賞をとって、本になって他の人に読んでもらう様なものではない…


俺のシャコへの思いそのものだから。



ケータイ小説作家に恋をしたストーリー…



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