始発の新幹線に乗り帰宅すると、既に8時を過ぎていた。



ガチャ…


玄関を開けるとしょぼくれた涼太の耳に、母の声がキンキンと響いた。

「涼太!!
お前、学校さぼる気かい?
早く支度して走って行きな!!」


「はいっ」

驚いた涼太は反射的に、背筋を伸ばして返事をした。


しかし母は…
どこに行ってきたかも、朝帰りした理由も問いただす事はなかった。



涼太はバタバタと急いで制服に着替えると、走って学校へと向かった。


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