一番近い駅で電車に飛び乗ると、涼太は新幹線の駅に向かった。

新幹線なら、大阪まで2時間もあれば行ける…
午後10時前には着くはずだ。


今の涼太が考えている事は、純粋にシャコの事だけだった。

なぜか、このままだとシャコが壊れてしまいそうな気がして怖かった。


確かに、リアルにシャコと知り合ってからは2日だが、涼太はこの半年間ひたすらシャコの事だけを見つめてきた…

涼太にとってのシャコは、周囲が思う以上に大きい存在だった。



大阪に行ったからといえ、会えるとは限らない。
いや、会えない可能性の方が高い…

だけど、それでも少しでも可能性があるならば、行くしかなかった。


少しでも…
ほんの少しでも、シャコの心にポッカリと開いた穴を、埋めたかった。


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