「ふ~ん"天使がくれた恋"か。
映画にまでなってるなんて、よほど脱水症状になった人が多いんだろな…
読みたいけど、本を買ってまで読む必要性は感じないよなぁ」
涼太はホームページ舐める様に見ているうちに、たまたま書籍化されている本の中に期間限定で読める作品がある事を発見した。
「タダなのか!!」
人間は、無料という言葉にすこぶる弱い。
涼太は迷わず、その作品を読み始めた…
タイトルは"みずたまり"。
半年くらい前に書籍化された作品らしい…
涼太はどんどん、その小説の世界に引き込まれて行った…
母の呼び掛けにも、曖昧な返事しかしなかった。
「涼太、ご飯よ~」
「ああ、いらない…」
「涼太、お小遣いは?」
「ああ、いらない…」
……えっ!?
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