瞳の中には君が居て




あたしは高校生になると同時にお母さんの故郷、この島へ帰ってきた。

あたしも小さいころは、ここで育ったらしい。
そんなの、覚えてない。
そもそも昔のことだ。

みんなあたしのお母さんのことは決まっていいひとだと言う。
みんな、知らないだけ。
なかの顔なんて何もわからないのに―…


あたしはこの島でおばあちゃんにあたる人に引き取ってもらうらしい。


入学式がおわったあと、メモを片手に探さなければならない。


そんなことを考えると、憂鬱になってきた。



あたしはフェンスにもたれかかりながら、ため息をついた。