マネキン

でももう遅い。


俺は、布団の中に潜って耳をふさいだ。

(ザ…ザッ…)


音がだんだん大きくなっていた。

マネキンは、俺に近づいてきている…!
そう思った。

ザ…ザ…の音と共に、違った音がした。
女性の高い声。
始めは、なにを言っているのかわからなかったが、だんだんわかってきた。