「さっき電話で見せたいものがあるって言ったじゃん。それ、持ってきたんだ」



智也君は、私に小さなノートを手渡した。



パステルカラーのそのノートは一目で智也くんの物ではない事が分かる。



表紙の所には可愛らしい字で『舞華』の文字。



「これって……舞華ちゃんの?」



「そう、舞華のノート。日記だよ」



「どうして?これ…」



「見つけたんだ…母さんがね…」



「なんで私に?」



「見てみて…ってか琴弥に見て欲しいって思ったんだよ」








舞華ちゃんの日記・・・・・。



「あたしが見ていいの?」



私の問いかけに小さく頷く智也君。



私はページをめくった。



そう…舞華ちゃんの気持ちがいっぱい詰まっている『舞華ちゃんの日記』を・・・・・。