「なんでっ…」



「え?」



「怒らないの?あたし、ヒドイ事言ってるんだよ。あんなに信じるよって、信じてねって言っておきながら…自分から智也君の気持ちを裏切ってる…迷ってた。最悪なんだよ…それなのに…なんで?」



優しいよ・・・・・。



優しすぎじゃない?



智也君・・・・・。



お互いに伝わる鼓動。



優しい声・・・・・優しい目・・・・・優しい気持ち・・・・・。



私は智也君のすべての優しさに包まれ抱きしめられてる。



「俺には琴弥しかいないから。琴弥が気になるその男より、俺がもっと琴弥に好きになってもらえればいいんだろっ。俺、自信あるから」



ホントニ・・・・・コンナワタシデモ・・・・・




ウケトメテクレルノ・・・・・??



「話してくれた琴弥だって、すごく悩んだんだろう?それでも俺に隠さず話してくれた…それだけでも嬉しいっていうか…もっと琴弥を好きになった気がするよ」



智也君はささやくように、優しいその声でそう言うと、



私をさらにそっと引き寄せ、






「好きだよ…どんな事があっても…その気持ちは誰にも負けない。負ける気がしないから…」






と顔を近付けた。