言葉の意味はなんとなく分かる気がした…。



でも私には返す言葉がないから…。



選ぶ言葉がないから…。



少しの間、私の言葉を待ってた海道貴人。



それでも何も言わない私…。



……ガラガラ…バタンっ。



そこへ日南が戻って来た。



「ごめーん。遅くなっちゃって。体育祭のパンフがやっと出来上がってさ~」



息を切らしながらも元気に教室に入って来た日南。



日南は私と海道貴人の様子を見て不思議そうな顔をする。



「相変わらず、騒がしい奴だなぁ。お前さぁ、もっと静かにしゃべれないの?じゃあ俺は練習先に行ってるわ。お前らも早く来いよなっ」