お母さんは「頭を上げて」と言ってソファーから立ち上がった。 ゆっくり頭を上げるあたしと純。 「2人で決めたなら、お母さんは反対しないわ。 でも…」 「……?」 「赤ちゃんを産むことで、後から産まなきゃよかった、とか赤ちゃんを手放したりするなら、お母さんは反対よ」 「そんなこと、絶対にしない!!」 あたしが言い切ると 「幸せにします」 と純が言い、お母さんは満面の笑みだった。