黒アゲハ Ⅲ -運命- 【全完】



「急げっ」


いつもおとなしい健が声を張り上げて下っぱに指示をしている。


ついにきちゃった…決戦の日…


ほんとは学校だから玲奈と行ってみたら…みんな居なかった。

そしてタクシーをつかまえて2人で倉庫に来たらこのありさま。


「黙っていくつもりだったんて…玲奈、かぐや(かぐや姫)行ってくる!!」


玲奈はそのまま走って消え、あたしは倉庫にある救急箱を持ってソファーに座った。


純の特効服ある…

ってことはまだ居るのか…


「来たのか」

「そりゃ心配で学校になんて居られないよ」

「具合悪りぃんだから休んで治せよ」

「大丈夫。ここで休んでるし。頑張ってね、純」

「おう」


純はバサッと特効服を羽織り、倉庫を出た。