辺りに拳銃の音が響いた。 反射的に瞑った目をゆっくりと開ける。 あたし…生きてる。 そして目の前の光景に目を疑った。 「……純!?」 倒れ込んでいる純を抱き起こす。 胸からは赤い液が垂れていた。 「純…なんで…?なんで……」 「……泣く、な」 震える手であたしの涙を拭う純。 あたしはとっさにその手を握った。 「ごめんな…」 「なんで謝るの?やだよ、お別れみたいじゃん…」 すると純は「──結奈、愛してる」と微笑んだ。