でも… 「あたしは…この世界、案外悪くないと思います」 「まぁ…そうね」 だってみんなに会えたんだもん。 あたしはこの世界にきて変われた。 ──だから 「この世界に入りたいって言ってもあたしはきっと、止めません。全て、自分で決めてもらいます」 そう断言したあたしに「くれぐれも、ああならないようにね」と店長は店の前にたかる息子を指差した。 「あいつは一体なにを間違えたのかしらぁ…」 優さんもため息をつく。