黒アゲハ Ⅲ -運命- 【全完】



あたしはその代わりに出発する車に手を振った。


「ほら、冷えっぞ」

「あ、ありがと」


さりげなくしてくれる純の優しさが、あたしはとても嬉しい。


「もうすぐクリスマスだな」

「あ、ほんとだ。あと5分もない…!!」

「来年は…今ごろ寝てんじゃね?」

「そうかもね!!疲れきってるかも〜」


ソファーで座りながら未来について話す。

楽しみで楽しみでたまんない。

きっと純も同じだ。