「あ、あたしの番号も誰にも教えないでね」
『了解です！』
「ははっ。ってかプリンセスさんとのお茶は？」
『終わったよー疲れた疲れた』
溜息をつく二宮。
やっぱり猫かぶりなんだ...。
「何でそこまでして？」
『何か会社の関係』
「会社？？」
『俺んち二宮コーポレーションで...あいつがその下の会社。二人とも次期社長で、打ち合わせも兼ねてんの』
二宮コーポレーションってあたしもよーくしってます。
その次期社長？？
まさか本物の王子様ですか？
まさかのおぼっちゃまですか？
「そうなんだ...！じゃあプリンセスさんとかかわるしかないんだ」
『でも、だるいしマジやだ。ばばぁが桃花と付き合えとか言うし』
桃花って...プリンセスのことだよね...。
「大変なんだね」
『ってごめんな。こんな話聞かせて...』
「別に大丈夫だよ？」
『なんか中西の声聞いてたら落ち着く♪』
王子って思ってた性格と全然違う。
プリンセスと仲良さそうに見えるけど...
ほんとはいやなんだね...？
会社のために猫かぶって頑張ってるなんて...
次期社長ってどれほどのプレッシャー何だろう？
あたしには想像もできない世界。
たぶん。ドラマでよくある政略結婚とか...
そんなのが普通にある世界なんだよね。
