「理沙、マジさんきゅー」
「何がぁ?おごってもらったのあたしだし!」
「あ、そうだな」
そういって笑った翔太が愛しくてしかたない。
あたしのものにしたくて仕方ない。





ブーブーブーブー...
電話かな...?
「あれ...お母さん...はぃ?」
『あ、理沙ー?学校終わった?家帰ってきてー』
「わかった」
「お母さん??」
「あ、うん。何か用あるみたい。あたし帰るね。今日はありがとう。」






名残惜しかった。
でも、友達だからそんな素振り見せられない。





家に帰ったら...いや正確には...家はなかった。
プップーーッ!
後ろから大きなクラクション。
「え??」
見たこともない外車に載ってるのは間違いなくあたしの...お父さん。






「ついに引越し終わったんだ。のりなさい」
「う...うん」
乗りなれない車に乗って、見慣れない道を走る。
見えてきたのはお城。
「ついたぞ」
「ここ何??」












「何言ってんだ?理沙の家だよ」