「言ってくれた?」
口パクであたしに問いかける二宮。
うなずいて笑顔を向けた。
「サンキュ」
頭をポンポンと撫でてくれた。
周りの女子の目線怖すぎます。





でもたぶんこれも二宮の計算。
その作戦にあたしは乗ったから...
だまって二宮についていくとしよう。





「理紗ちゃん!!!」
「はい?}
「王子好きって本当?」
「え...あ、うん」
目にうっすら涙を浮かべてる女の子。
「そっかぁ...理紗ちゃん相手にかなうわけないよね...」
そんな事言われたら申し訳なさすぎるんですが...





教室の後ろでは麻衣と数人の男女が集まっている。
さっそく動いてくれてるみたい。
「王子!今日の放課後時間ありますか?」
「あ、うん」
麻衣が王子に聞きに行った。






「王子!本日は打ち合わせが...」
すかさず桃花さんが止めに入る。
「今日の分も昨日打ち合わせしたし、仕事も昨日終わらせたから。」
「わ、わかりました」
桃花さんは気まずそうな顔をして席についた。
「じゃあ今日の放課後校門で」
麻衣が王子の席から離れた。





「理紗ちゃん!今日時間ある?」
ほかの男子にあたしが誘われたのは言うまでもない。