恋人以上、恋人未満。



次の日の夜10時。
あたしは大きな買い物袋を二つもって翔太の部屋の前にいた。
「あら?理沙さん?」
「......っ!千恵さん!」
「翔太に何か御用ですか?」
「へ?あれ?!部屋間違えました。ごめんなさい」





急いで自分の部屋にかけこんだ。
部屋が隣でよかった...。
千恵さん、寮にまで会いにくるほどラブラブなんだ...。






買い物袋は机の上におかれたまま...。
あたしの気持ちも宙に浮いたまま時間だけ流れていった。








どれくらいたったのかな...。
「理沙??」
いとしいあなたの声がドアの前に響いた。
ガチャっ!!
「ぅぉっ!びっくりしたー」
「翔太...ど...したの?」
「友達の部屋にきちゃわりーか?」
「ぅ...ううん!」






いつもどおりの翔太に...胸がジンって...熱くなったの。