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俺は驚き一歩後退する。


「…カフェで待っててって言ったのに。」


「だって女の子いなくなっても千明動かないんだもの。心配になって見にきたの。」


そう言い、腰に手をあて怒って見せる。と思ったら、


「ねぇ、さっきの子って昔遊んでた子?」


楽しそうに聞いてくる。
どうして女はこういう浮いた話が好きなのだろう。


「ねぇ、どうなの?」


彼女は少しずつ、顔を近づけるように詰め寄ってくる。
少し可愛いと思った。



「…違うよ杏花。」



俺は苦笑いをしながら彼女を見つめた。









「あいつらは遊びだったかもしれない。でも俺は…全部本気だったよ。」








「ちあき……?」


「行こっか。」


何か言いたげな彼女に笑顔で返した。





恋愛感情じゃないけど、多分向こうは俺をアクセサリーとかにしか思ってないだろうけど。

でも、全部本気だった。


名前は覚えてない。でも、泣き顔は見たくなかったから。



女なんだから、綺麗に笑っててほしかったんだ。





to be continue.


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